新幹線の高架を私鉄が走る-。こんなことを実現させたのは、福井県のえちぜん鉄道だ。かつて北陸新幹線の予定地を約3年間、走行した。歴史的な光景を見逃すわけにはいかないと「間借り」ギリギリだった2018年6月そして新駅完成後の昨年6月にそれぞれ訪問した。
JR西日本の特急サンダーバードを降りると、えちぜん鉄道の駅へ一直線である。今回は目的地が福井駅なので楽である。隣接するコンクリートの高架に目的の駅はあった(写真1)。隣接は当然で、ここに北陸新幹線の福井駅が設置されて敦賀まで延伸開業する(22年度末予定)。
えちぜん鉄道福井駅の隣にすでに完成しているえちぜん鉄道福井駅(写真2)。なんだかややこしいが、間もなく現在の仮住まいから新駅へ引っ越すのだから、このような光景となる。現地訪問は18年の6月3日。新駅開業の約3週間前だった。以前から訪問したかったが、ここまでがまんした。新駅に受け入れ態勢ができる直前の方が、すてきな光景が見られると思ったからだ。そして目の前に2つの駅。まもなく2度と見られなくなる景色だ(写真3)。
京福電鉄を引き継ぐ形で第3セクター方式により発足したえちぜん鉄道は、福井駅から勝山そして三国へと2つの路線を持つ。京福電鉄時代から北陸新幹線の計画と合わせて福井駅付近の高架化がスタート。新幹線とえちぜん鉄道の福井駅については、ビルの二層化、同じ階での両社営業など、いろいろな案が出たが、最後は別にすることで決着。当然、JR福井駅に隣接する新幹線の高架を先に設置することになり、えちぜん鉄道は新駅が完成するまで、新幹線の高架部分を間借りすることとなった。歴史的場面の誕生である。
間違っていたら申し訳ないが、私が認識する限り、新幹線の高架を私鉄が走ったのは阪急電車に次いで2度目。東海道新幹線の開業前年(1963年)に阪急京都本線の上牧~大山崎間を走行して以来だ。この時も先に新幹線の高架が完成。阪急は自社の高架ができるまで間借りすることになった。ただこの時は新幹線と阪急の線路幅が同じ(標準軌=1435ミリ)という事情もあった。えちぜん鉄道は狭軌(1067ミリ)で幅が異なるので、ある意味こちらの方が画期的ではある。
話を戻そう。仮住まいとはいえ、重要駅なので立派なつくりだった。撤去が前提なので、さすがにエスカレーターはなかったが、エレベーターは設置されていた(写真4~6)。発車標もある。完成済みの新駅の横から出発する姿は壮観だし、感慨深いものがある。この時は終点の勝山まで乗車(写真7~9)。福井といえば恐竜。福井駅前でも巨大な恐竜が出迎えてくれるが、恐竜博物館の最寄り駅が勝山だ。
そして1年後に再訪。新駅は引っ越しから1年が経過していたが、まだピカピカ。駅名標ひとつにしても、なかなかこだわりを感じる(写真10~12)。
勝山永平寺線と三国芦原線の分岐となる福井口でも下車。車庫も有し、ポイント部分に見どころがある(写真13)。仮住まい時代の訪問では勝山駅からバスで越前大野(写真14)に向かい、九頭竜湖まで越美北線(九頭竜湖線)乗車となったが、今回はえちぜん鉄道そして福井鉄道を乗り尽くすつもりだ。【高木茂久】
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July 01, 2020 at 06:00PM
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