NHKは1日、この日からNHK連続テレビ小説「エール」(月~土曜午前8時)に登場した、志村けんさん(享年70)が、生前に、同局スタッフに語っていたコメントを発表した。

志村さんは、ドラマ初出演の感想について、「コントとドラマでそんなに大きな違いはないんだけど…、笑わせなくていいよね。コントは自分たちで考えて、ここはこうでと、ストーリー全部わかっているから、あまり台本読まないんだけど、ドラマは脚本、演出があっての芝居だし、間違うと、みんなに迷惑かけちゃうから、役柄になってセリフをどう言おうかとか、家で台本読んだりしていますよ。だけど、いざ撮影になるとセリフとんじゃうの(笑い)」と話していたという。

志村さん演じるのは、日本を代表する作曲家の小山田耕三役。そのため、緊張感あるシーンが多く、志村さんはカットごとに監督に演技を確認し、話し合いながら撮影に臨んでいたという。

重厚感ある芝居だが、志村さんは「でも、ついつい何かしたくなっちゃう」と語っていた。

また、志村さんは視聴者に注目してもらいたいことに「僕の出ているシーンは、困ったことにあまり笑いがないんですよ。俺、譜面も読めないのに、役柄はみんなが憧れる作曲家で、ちょっと、意地悪っぽいところもある。いつもの志村けんらしくない、こんなこともやりますよってところを見てもらえれば、うれしいね」と述べていたという。

この日、ドラマの冒頭には、「志村けんさんは3月にお亡くなりになりました。謹んで哀悼を表します」とのテロップが流れた。

同作のHPには「主演の窪田正孝演じる裕一のたぐいまれな作曲の才能に気づき、コロンブスレコードに専属作曲家として推薦するが、一方で、裕一の活躍が自分の地位を脅かすのではないかと恐れている」と紹介されている。