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Tuesday, April 7, 2020

クライシス・コミュニケーションとは何か?(Wedge) - Yahoo!ニュース

 危機(クライシス)の際に求められるコミュニケーションのあり方とは、どのようなものなのか? 東京大学大学院情報学環総合防災情報研究センター准教授の関谷直也氏に話を聞いた。

東日本大震災と酷似

Q 新型コロナウイルスに対する初期の情報発信について

関谷 特にテレビ報道においてですが、東日本大震災における放射能問題と酷似していると感じました。様々な専門家が登場して、それぞれが“正しい”と思うことを発信しているのですが、情報を受け取る側としては、「どれが正しいのか?」ということが分からなくなってしまいます。情報が錯そうしていくことで、インターネット上では「陰謀論」などが語られるようにもなりました。

 行政の情報発信においても、ちぐはぐさがあったと思います。例えば、ダイヤモンド・プリセンス号で乗客が降ろされるときに、どういう方針でそのようになったのか? ということが十分に伝わっていませんでした。「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」と国内の対策についても、極めて重要な役割をもっているにも関わらず、当初はどのような役割のもとに召集され、どのような対策を実施しようとしているのかがよく見えませんでした。

 ここに海外の状況と対応に関する情報と日本の対応への批判も加わりました。韓国や台湾では感染を発見するためPCR検査多く実施し、患者の情報を公開しているのにもかかわらず、日本はなぜそれらをしないのか? といったものです。

 情報が錯そうして、どの情報が正しいのかということが分かりづらい状況が続いています。

Q 危機におけるコミュニケーションとしては何が必要なのでしょうか?

関谷 すでに危機に陥った場合、人々にどのように行動してもらうか、またその必要性を、透明性と公開性を前提に、丁寧に説明することが大事になります。台風や豪雨災害で「避難指示」などが出た場合、従わない人が少なくないように、実際に行動を起こさせることは容易なことではありません。そこでは仕掛けが大事です。

 例えば、感染者の増加が続いているにもかかわらず、3月20日に「学校の一斉休校措置を解除」という情報が出たり、経済対策が発表されたりしました。長期間学校を閉鎖することの弊害や、自粛を続けることでの経済的ダメージを減らすという政治的配慮は理解できますが、メッセージが「感染拡大の阻止」と「終息に向けた取り組み」という対立する意味になっています。結果的に、20日からの三連休では「コロナ疲れ」という言葉も生まれ、桜も咲いたこともあって上野公園や新宿御苑などに多くの人が訪れました。これは、「感染拡大の防止」に対しては逆効果です。危機の最中には、どちらのほうがより大事なのか、優先順位をつけた情報発信が必要です。

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