初の大学入学共通テストが間近に迫るなど受験シーズン真っただ中だ。とはいえ、今や大学は事実上の全入状態。コロナ禍、日本学術会議問題などもあり、大学の意義、大学で学ぶ意味が問われている。
日本の大学 第2次世界大戦前は旧制高校などを出たエリートを対象にした高等教育機関。戦後は民主化、大衆化が進む。それでも国立大では教授会が管理運営を担うなど大学の自治は強かったが、2004年の独立行政法人化を機に学外の人材も含めた経営協議会の力が強まっている。研究費の配分も特定の研究への集中が進んでいる。
文理融合し総合知に 作家、同志社大客員教授・佐藤優さん
大学時代に学ぶべきことは二つあります。一つは、普遍的な真理に迫る「学知」。ギリシャ語でいうエピステーメーです。もう一つはテクネー。広い意味での「技術」です。両方を勉強する必要があります。
私が教えている神学部では学知が中心です。だから優秀な学生は、必要な技術は大学とは別のところで学んでいます。フランスの啓蒙(けいもう)思想家を研究している大学院生がいます。彼は将来、商社に就職してアフリカで働き、現地の人の役に立ちたいと考えています。そのため、フランス...
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