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Saturday, November 13, 2021

タヌキの置物、頭部が何かヘン…ハチの巣に!? 刺された人「ワクチン接種より痛かった」 - 神戸新聞

 大きい目に、ぽてっとしたおなか、少しまぬけな表情で、店先によくあるものといえば…。そう、タヌキの置物。

 タヌキの置物は、「た(他)」「ぬき(抜き)」、つまり「他を抜く」と考えられ、商売繁盛などのご利益があるとされる。

 そんな縁起のいい置物が何者かに侵され、愛らしさが一転、少しホラーな姿に。よく見ると、頭の部分にハチの巣が冠のようにのっていた。

 写真を提供してくれたのは、庭師の井上勉さん(74)=兵庫県丹波市。

 9月下旬、同市市島町の依頼先の庭を手入れしていたときだった。スズメバチとみられるハチがたくさん飛んできた。左腕を刺され「コロナのワクチン接種より痛かった」と、苦笑いしながら振り返る井上さん。飛んでいく先には、タヌキの置物が。ひっくり返して中をのぞくと、立派なスズメバチの巣があったそうだ。「これまで全く気づかなかった」と驚く依頼主。駆除スプレーで処理し、大事には至らなかったという。

 タヌキの置物への営巣は珍しいのか-。県立人と自然の博物館(同県三田市)の研究員に尋ねてみた。「スズメバチの種類は判断できない」とするが、「タヌキの置物という点では珍しいのでは。ただ、条件がそろえば、中が空洞の置物の中に、巣を作ることは十分あり得る」と教えてくれた。

 巣の材料は木くずなどで、ハチが自分の唾液を混ぜながら作る。水に弱いため雨を避けられる軒下や屋根裏、木の下などを好むらしい。「雨をしのぐ」条件さえクリアすれば、クーラーの室外機やカバーのかかった自転車、ひっくり返った植木鉢などにも営巣する。巣がタヌキの置物の頭を浸食した原因については、「元の形が分からないため、何とも言えません」。

 タヌキの置物のかさは「災難を避けるため、普段から準備する」意味が込められている。思いがけない災難に見舞われた井上さん。「縁起物のタヌキの置物にもご用心」(谷口夏乃)

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