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Saturday, September 11, 2021

一瞬で心に何かを置いていく犬。『チャッピー』|惑星シベルのグッド・犬・ハンティング|惑星シベル - gentosha.jp

映画と犬好きの漫画家・惑星シベルによる、映画に出てくるグッドな犬(略して"グッ犬")をレビューするコミック・エッセイ!

*   *   *

こんにちは! 惑星シベルです!

北国は秋の風が吹いております。前回は毎日暑いって言っていたのに……今年ももう終わりますね……。

 

本日の作品は2015年公開の『チャッピー』です! ニール・ブロムカンプ監督作品で、ラップ・グループ“ダイ・アントワード”のメンバー、ニンジャとヨーランディが出演しております。

この2人が主人公のチャッピー(ロボット)を育てるんですが、それがとても良くて……。アートワークや音楽もダイ・アントワードが担当しているのでそれも最高です!!! ちなみに今回のグッ犬は本当に一瞬しか出てきません!!!!!!

しかしめちゃくちゃ惑シベの好み犬!!!

本日のグッ犬は、名前も出てこない野良犬です……。

一瞬しか出てきません。。。しかしその一瞬にめちゃくちゃグッッッッときまして……。

まずこれは近未来のお話で、高性能な人工知能を組み込まれた警察ロボットが世の悪を取り締まっている世界。

主人公チャッピーというのは人間の知性を模倣した人工知能を埋め込まれたロボットなのです!

まだ試作品のチャッピーをストリートギャングが悪用するために起動するわけですよ……。

人間の知性を組み込まれているから起動後はまだ赤ちゃんなんですよね……。このチャッピーは可愛いです、、とても可愛い。

可愛いけどギャングに育てられるのでかなりとんでもねぇ育ち方をします。純真無垢な心と物理的なパワーが合わさってチャッピー、とんでもねぇ! です。

説明が長くなってしまいましたが……そんなチャッピーが一瞬だけ犬と触れ合うシーンがありまして。

ギャングが、まだ赤ちゃん同然のチャッピーに「現実の世界を教えてやる」と言って、スラムに置き去りにします……。つらい。

見た目だけは他の警察ロボと同じなので、スラムの少年たちに敵視され石を投げられ鉄パイプで殴られ、火炎瓶を投げられ……!

悲しい~!!! もちろんチャッピーは逃げます……。

うちに帰りたいと走って、逃げて、人気のない高台で独りポツンと座っていたら……! はいここ!!!!

ここで1匹の野良犬がやってきます。チャッピーの足元に弁当のゴミみたいなのが落ちてるので餌を求めてやって来たようですが……。

犬種も不明です……雑種でしょうか? 毛のぱやぱや具合にヨーロッパの血を感じます。

毛がモサモサ(ボサボサ?)の可愛い野良犬、、。チャッピーに近づいてクンクンしたり……。

傷心中のチャッピーは、恐る恐るも、優しく、その犬を撫でます。撫で撫で……。視点がチャッピーの視界に変わり、チャッピーが犬を認識しているのがわかります。

この犬、毛はボサボサですが首輪をしているので、元々人に飼われていた犬なんだろうなということがわかり、それがまたなんとなくチャッピーと重なる非常にエモーショナルなシーンでわたしはグッッッッと来ます。グッッッッ犬です。

こういう、一瞬だけどささやかな犬の役割、大事にしていきたい……(泣)

派手な活躍をするわけでも目立つわけでもなくスッと心に何かを置いていくグッ犬……かなり好きだなと実感したので、登場が短くてもどんどんピックアップしていこうと思います!

同じ監督の映画で『第9地区』も好きだったんですが、こちらの作品も同じような感じで犬が登場していた気がするんですが……。

まっっったく思い出せません! どうでしょうか。記憶違いでしょうか。これは確認しに行かねばなりませんね……!

登場していた際にはハントさせていただきたいと思います!!!

本日の犬《どこからともなくやってきた野良犬》のグッド・犬・ポイント

登場のタイミング、最高!
黒い模様の塩梅、毛のボサボサ具合がむしろキュート!!

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