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Friday, May 1, 2020

日本流ソーシャル・ディスタンス、「間合い」とは何か(ダイヤモンド・オンライン) - Yahoo!ニュース

● ソーシャル・ディスタンス以前に 日本には「間合い」という言葉がある

 いまや「ソーシャル・ディスタンス」という言葉を聞かない日はない。

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 「社会的距離」などと直訳されるけれど、ちょっと芸がないなぁと思う。

 だって日本語にはもともと「間合い」という言葉があるからだ。

 「間合い」とは、単純に考えれば「相手との距離」である。でもよく考えると、この言葉はけっこう深い。実際この言葉には豊かな意味合いが含まれている。

 真っ先に思い浮かぶのは武術である。たとえば剣術の小野派一刀流には「切落(きりおとし)にはじまり切落に終わる」という言葉があるという。相手が斬りかかってくる始動のタイミングを見切って、同時に斬りかかる。ボクシングでいえばクロスカウンターだ。自分と相手との間境(まざかい)を、ここぞという究極のタイミングで見切って動く。ここでの間合いは、生死を分ける境界線だ。

● トークの間合いのコツ 相手に気持ち良くしゃべってもらうには?

 ラジオの仕事に携わってきたことから、「話す」という行為にも間合いがあることは経験的にわかる。「息が合う」「しゃべりの間(ま)が悪い」「トークの勘所を押さえている」、言い方はいろいろあるが、これらはすべて間合いのことだ。

 トークで「間合いが悪いなぁ」と感じた具体例を挙げよう。

 ある時、テレビで先輩と後輩の女性アナウンサー二人の旅番組が放送されていた。後輩アナは当時まだ新人だったと思う(現在は誰もが知る人気アナです)。ぼんやり見ていたのだが、次第にイライラしてきた。なんだろう?このイラっと来る感じ……。あらためて注視して原因がわかった。後輩アナのリアクションがワンパターンなのである。先輩が何か言うたびに、甲高い声で「ホントですかぁ?」と返す。あまりに連発するせいでこちらの癇に障ったのだ。これは悪い間合いの一例である。

 僭越ながらここでひとつアドバイスを。誰かと話をする際に、自分がどう話すかということよりも、どう相槌を打つかを意識するだけで、あなたの印象をガラリと変えることができる(もちろん良い方向に)。

 「なるほど~」「え!そうなんですか?」「へーっ」「それは知らなかった」「ほぉ」「まさか!」「凄いですね」「それでそれで?」「ふーん」「そうかなぁ?」「そういう考えもありますね」「勉強になるなぁ」「おっしゃる通りですね」……etc。

 インタビューなどで意識的に相槌にバリエーションを持たせると、相手に気持ち良くしゃべってもらえることが多い。相手は実はこちらの間合いでしゃべっている(つまりこちらが乗せている)のだが、気づかれることなく「なんだか話しやすいなぁ」と感じてもらえるのだ。ただし相槌のチョイスが偏ると、ただのお調子者や太鼓持ちみたいになるので要注意。あと強弱にも気をつけること。一本調子で(たとえばひたすら元気よく)相槌を打っていると、バカにしているように受け取られてしまうかもしれない。以上は新人アナウンサーにも教えるテクニックのひとつ。よかったら使ってみてください。

 さて、本書『「間合い」とは何か』はそんな「間合い」をさまざまな視点から考察した一冊である。

 間合いはいたるところに存在している。中には「歯科診療の間合い」を論じたユニークな一編もある。たしかに歯科診療では口をあんぐり開けたまま医師の問いかけにリアクションしなければならない。あれは独特のきまりの悪さを伴った間合いだ。

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