日経平均株価は週明け後の動きで7月の展開が見えてくる
1. 日経平均はダブルトップ完成なら一気に3万0558円目指す公算も
図1は上昇途中での上値、下値を切り上げるジグザグの動きの判断の仕方です。
急激な上昇の後、上げ方が緩やかになって、上値、下値を切り上げるジグザグの動きが表れるケースがあります。このような上値、下値を切り上げるジグザグの動きには、2通りの展開が考えられます。
1つ目は、図1の右下に示した通り、上昇途中のボックス型中段保ち合いが上方へ歪むケースです。上昇へ向かう人気が離散して、上下どちらかへ向かう準備を整えている通常のボックス型保ち合いは、最初の押し目以下へ下げにくい、戻り高値以上へ上げにくい状況がはっきりしているため、最初につけた戻り高値、押し目の範囲内で価格が推移して、一定のレンジを形成します。
保ち合い形成中も、買い人気が強い状態が続く場合、以前の安値よりも前に買いを入れる動き、以前の高値を目標として、その高値をオーバーする動きが表れて上値、下値を切り上げる保ち合いのパターンとなります。
上値、下値を切り上げる保ち合いを経過した後、上昇を開始する場合、次の上昇は勢いが強く、値幅の大きな動きになります。
2つ目は、勢いの強い上昇が終息して、上値を抑えられた地点が当面の上値の目安であって、それ以上の上値余地があまりない状況だと考えられるのですが、上げやすい時期で、積極的な買いがだらだらと続くケースです。
図1 上昇時の値動きのパターン
図2は、2020年9月以降の 日経平均株価の日足です。日経平均株価の本年の上昇局面は、2021年9月14日の高値3万0795円まで一気に上昇した後、上値、下値を切り上げるジグザグの動きへ入っています。
5月19日に3万0795円へ到達して、多くの市場参加者の共通の認識の中での上値目標値へ到達しましたが、戻り高値をつけやすい6月までの期間、買い人気が断続的に続き、下げにくい、上げやすい状況の中、ジグザグに高値を更新したと見ることができます。
ジグザグの動きの終点は、下げやすい時期へ入り、価格が下降することで表れます。
図1で示した通り、戻り高値をつけた最初の下げは、ジグザグの始点となる安値まで一気に下げる動きになります。
日経平均株価は6月27日の安値3万2306円を割ると、6月19日の高値3万3772円と7月3日の高値3万3762円でダブルトップを完成します。天井型を完成するなら、その後は、ジグザグの始点となる5月25日の安値3万0558円まで一気に下げる動きになると考えられます。
図2 2000年9月以降の日経平均株価(日足)
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