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Saturday, September 10, 2022

JAみやぎ登米、地元産木材で新本店建設 おかえりモネが描く「地産地消」を実践 - 河北新報オンライン

 JAみやぎ登米(宮城県登米市)が地元産の優良木材を活用し、新たな本店・なかだ支店の建築工事を進めている。木材の地産地消は昨年放映されたNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」で描かれており、「森の町」の農協として林業の活性化につなげるのが狙い。新本店は来年2月に完成する予定で、組合員や市民が集う場所を目指している。

新本店・なかだ支店の完成予想図。組合員や市民が集える場所を目指す

 同市中田町石森の新本店建築現場で、5日に上棟式があった。佐野和夫組合長(69)は「SDGs(国連の持続可能な開発目標)を念頭に、登米市の森林認証材を活用することで、自然の恩恵に還元できる建物を目指す」と意義を語った。

 新本店・なかだ支店は木造軸組で地上2階、延べ床面積は約2700平方メートル。使用する全ての木材が環境に配慮した森林経営を促す国際機関「森林管理協議会(FSC)」の認証材で、そのほとんどは登米市産材という。建物の総工費は約9億円を見込む。

 市内の4森林組合などでつくる市森林管理協議会が木材を賄う。供給量は構造材と羽柄材を合わせて計500立方メートル。材料となる丸太ベースでは1300立方メートルになる。梁(はり)だけでも樹齢50年以上のスギ材が1200本も使われる。

 協議会に名を連ねる登米(とよま)町森林組合の竹中雅治参事(55)は「これだけ大量に受注があるのは大変ありがたい。『おかえりモネ』でも描かれていたが、木を使うことが森林を守ることにつながる」と歓迎する。

 同JAによると、設計業者を決めた昨年1月時点では、鉄骨の建物とする計画だった。その後、ウクライナ侵攻などで鉄骨価格が急騰し、輸入木材高騰(ウッドショック)とも重なり、全面的に地元産の木材を使用する設計に切り替えた。

 昨年度には建物の木造化を普及する先進例として、国土交通省の「サステナブル建築物等先導事業」にも採択された。

 佐野組合長は「農業と林業が支え合わなければ地域は生き残れない。新本店は市民や組合員が集える拠点にしたい」と意気込む。

建設中の新本店内で行われた上棟式。使用する木材の大半が登米市産=登米市中田町石森

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