野々市市高橋町の金沢工大隣接地に３月下旬、学生がともに学べる空間を備えた賃貸住宅「集学館」が完成する。不動産業「絹川商事」（同市）の創業５０周年の記念プロジェクトの一環で、現役の学生が設計に携わった。
プロジェクトに参加したのは金沢工大建築学科の門（かど）丹生（にゅう）直也さん（３年）と秋山龍之介さん（２年）。２人は設計のほか、間取りなどの学生のニーズを調べた。２人は集学館について「何かを生み出すために熱く語り合うことができる場所」と魅力を紹介した。
昨年１０月に着工し、外観は明治から昭和初期の建築様式を取り入れたデザインで、木造２階建てに全２４室を設ける。一部屋はワンルーム約１３畳の広さとなる。
棟の間に位置する中庭には学習スペース「集学室」を設置し、約２０畳の空間にウッドデッキのテラスを備える。１０人以上が座れるテーブルを置き、ネット環境を整備する。
水害対策として敷地の盛り土と基礎を高くし、床の位置は道路から約１・３メートルの位置となる。防音や耐火性を高め、最新の生活設備を導入し、安心・安全と利便性に配慮する。
同社の絹川善隆社長は「人との出会いや語らいから生まれる学びもあり、大学だけでは得られない貴重な経験をしてほしい」と話した。
北國新聞社
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