映画館が少しずつ動きだした。シネマサンシャインは13日から9館で、TOHOシネマズは15日から8県10館で、イオンシネマは18日から16県27劇場で再開する。

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、2月下旬以降、多くの映画が公開延期になった。最初は、「ドラえもん のび太の新恐竜」「映画しまじろう しまじろうとそらとぶふね」など子供向け、ファミリー向け映画の公開延期から始まった。その後、次々と一般向け作品の公開延期が決まり、映画館も休館という事態になった。正直、こんなことになるとは思ってもみなかった。事態が進むスピードの早さにぼうぜんとするばかりだ。

公開延期になった作品はどうなるのか。延期時期が決まっても、その先で公開作品が渋滞し、玉突きで押し出されてしまう作品もある。

問題は山積みだが、映画館の一部再開は本当にうれしい。役者がよく「作品は見てもらって初めて完成する」と言うが、本当にその通りだと思う。どんな形でも観客に届くように願いたい。

15日から再開する、ある劇場の上映ラインアップを見てみた。最近の作品に加え、「ベン・ハー」「タワーリング・インフェルノ」「ショーシャンクの空に」などの名作がずらりと並んでいる。これはすごい。名画上映の企画「午前十時の映画祭」のオールスターバージョンのようになっている! 「ショーシャンク-」、スクリーンで見たいなあ。作品ラインアップを見ただけでテンションが上がってしまう。映画や映画館という空間の素晴らしさを思う。

一部再開から徐々に、全国の映画館が再開していくことを、切に祈っている。