建て替え計画が進む東京都目黒区立向原(むかいはら)小学校(目黒本町6)の現在の姿を思い出に残そうと、卒業生で振付家・ダンサーの清水美紗都さん(30)らがダンスの映像作品を作っている。児童や地域住民とともに校舎や運動場でダンスを踊り、学校への思いを全身で表現。学びやに刻まれた歴史を次世代へつなげる願いが込められている。(中村真暁)
区教委によると、同校は1930(昭和5)年開校。現在の校舎は66年度の建設以降、増築を繰り返し、老朽化が進んでいた。建て替えに向けた本格的な工事は今年8月に始まり、新校舎は2027年度中に完成する。計画を知った清水さんは「大好きな小学校の思い出を形に残し、恩を返したい」とダンスの映像化を企画した。
地域の映像作家や写真家ら4人とプロジェクトチームを結成。学校にかけ合い作品への参加者を募ると、在校生や卒業生ら35人ほどが集まった。着工直前の8月上旬、運動場や教室を舞台にプロのダンサーも交えて踊る様子を撮影した。
ダンスには、枠にとらわれない自由な「コンテンポラリーダンス」を取り入れた。「むかいはら」の文字を全身で表現してもらうと、参加者は腕や足を曲げたり、伸ばしたり。肘や肩、小指まで使い、思い思いに体を動かした。最後は「楽しかった」「また踊りたい」と笑顔が広がった。
工期中は在校生に少なからずストレスがかかると考える清水さん。ダンスを通じて子どもたちが癒やされていくことも実感した。今後もワークショップなどを開く考えで、「健やかに育つためのサポートができれば」と思いを温める。
作品は約10分。完成する12月には小学校近くで上映する。製作費などは、ウェブサイト「キャンプファイヤー」で11月30日まで募っている(「おもだかの記憶プロジェクト」で検索)。
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