照明コレクションで完成する、「カッシーナ」の総合的な暮らしの ... - ELLE JAPAN

今年も「カッシーナ」のショールームにはニュースがあふれていた。アートディレクターのパトリシア・ウルキオラはショールームの空間についてこう話す。「ニュートラルなバニラ色のなかに、フィジカルなものとバーチャルなものを共存させました。さまざまなデザイナーの素晴らしい新作が現実で共存し、またショールームのサイネージでも現代アートと実際の商品の情報が混在する、そんな魅力的で進化的な空間なのです」

フィジカルとバーチャルが多彩に共演

実際、ウルキオラ本人の新作ソファ"モンクラウド"や、巨匠ジオ・ポンティの復刻チェア"プリンチピ"、そして今年の新顔、バーバー&オズガビーのチェア"タンブラウンド"など多彩な新作が共演していた。それを彼女は「先入観を捨て、敬意を払い、感覚的な部分を理解し、最後は直観的にレイアウトしていった」という。

写真　パトリシア・ウルキオラの新作ソファ"モンクラウド"に腰掛けるルカ・フーゾ（右）とパトリシア・ウルキオラ。ミラノ工科大学とともに環境に配慮した素材の研究を行う「カッシーナ・ラボ」の活動により生まれた、金属製の骨格に再生PET繊維のキルティングパッドが装着された軽くて柔らかい構造が特徴。

照明コレクションが加わり、総合的に生活空間を演出

そんな空間に今年花を添えたのが照明カテゴリーへの進出だ。トビア・スカルパによる"エイティ"、フィリップ・スタルクの"ヴァロー・エス"、リンデ・フレイヤ・タンゲルダーの"ワックス、ストーン、ライト"、パオロ・ウリアンの"フルクサス・イー"、そして来年のプレビューとして"イームズライティングコレクション"も披露された。CEO のルカ・フーゾは言う。「“暖かい生活空間を作る”という私たちの哲学『カッシーナ・パースペクティブ』のもと、リビングから、寝室、アウトドア、小物へとカテゴリーを広げてきましたが、その仕上げとして照明を加えました」

さらに過去の作品への敬意も忘れていなかった。カッシーナは"イ・マエストリコレクション"の50周年を記念し、デザインウィーク期間中に特別な展覧会も開催。巨匠たちの作品やそれにまつわる資料を公開し話題を呼んだ。過去の偉業を今に伝えつつ、未来に向かうカッシーナの躍進は続く。

写真　照明はトビア・スカルパの"エイティ"。チェアは"イ・マエストリコレクション"より、ル・コルビュジエが1928年にピエール・ジャンヌレとシャルロット・ペリアンとともにデザインした"フォートゥイユ グラン コンフォール グラン モデル"。

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問い合わせ先

カッシーナ・イクスシー青山本店 03-5474-9001

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Photo:TOMOYUKI TSURU Text:MIKI TANAKA

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