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Thursday, May 4, 2023

九州のB1「空白地帯」に終止符を― 最短昇格を狙う台風の目、長崎 ... - nishispo.nishinippon.co.jp

 バスケットボール男子のBリーグ2部(B2)プレーオフ(PO)が5日に始まる。わずか2枠の1部(B1)昇格を懸け、東西両地区の上位計8チームが2戦先勝方式のトーナメントで戦う。特に2018~19年シーズンのライジングゼファー福岡を最後に4季連続でB1チームがいない九州勢にとって、昇格は悲願。「空白地帯」九州の期待を背負って短期決戦に挑む佐賀バルーナーズ、長崎ヴェルカ、熊本ヴォルターズのキーマンに覚悟を尋ねた。(末継智章)

【長崎ヴェルカ】

 1季でB3を勝ち抜いた長崎はB2初参戦の今季も西地区2位でPOに進出。同じく初参戦で東地区を制したA千葉とともに新興勢力として台風の目になっている。ヴェルカスタイルと名付けたプレースタイルは、一生懸命さを表す「HARD(ハード)」、激しさと積極性を示す「AGGRESSIVE(アグレッシブ)」、速さを表現した「SPEEDY(スピーディー)」など5項目で構成。理念通り、切り替えが速く攻撃的な戦いぶりで、B2リーグトップとなる1試合平均89.7得点をたたき出した。アソシエイト・ヘッドコーチから今季昇格した前田健滋朗監督(32)は「創設時からアップテンポでアグレッシブな戦いをしてきた。昨季からの上積みがある」と胸を張る。

 最短でのB1を目指して昨季集めた伸びしろのある選手が今季も中心。B1三河や滋賀などでプレーしてきた35歳の狩俣昌也は「一人一人のバスケに取り組む向上心はリーグの中でもトップ」と刺激を受けている。狩俣も得意の3点シュートを打つ前のボールの持ち方を昨季変更。右手で構え、左手を添えるだけだった持ち方から、両手ともボールの外側を持つようにした。「こっちの方が変な肩の力みとかなくなって、自然に腕が上がるようになった」とスムーズにシュート態勢に持ち込むことができ、B2リーグトップの3点シュート成功率40.8%をマークした。

 長崎はB3だった21年秋、トーナメント戦の天皇杯8回戦でB1渋谷を破った。狩俣は短期決戦での成功体験を踏まえ「試合の後半、自分たちから守備を仕掛けてアドバンテージを取ったことで逆転した。POは守備が大事になる」と強調。PO準々決勝で対する熊本には今季4勝2敗と勝ち越し、順位でも上回っているが「自分たちが上とは誰も思っていない。相手をリスペクトしつつ、熊本の良さを出させないようにしたい」と引き締めた。

 長崎は24年秋、長崎市内に新設のアリーナが完成する予定。そのときにB1で戦うことがノルマになっている。ベテランのガードは「プレッシャーと楽しみを感じながら戦う」と奮い立った。

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