クリエイティブ関連のAIサービスを手掛けるラディウス・ファイブ(東京都新宿区)は8月29日、AIイラストメーカー「mimic」(ミミック)β版の提供を開始した。同じイラストレーターが描いた15枚程度のイラストをもとに、絵の個性を反映したイラストを無限に生成できるとうたう。
mimicは、イラスト制作の参考資料やSNS/ファンコミュニティなどへの用途を想定したイラスト生成サービス。ディープラーニングを使い、少ない枚数から特定のイラストレーターの個性を捉えることを実現している。通常、サンプル数が少ないと、テイストが偏ったり、品質が低下するなどの問題が出るものの、学習パラメーターを細かく変更しながら多段的に進行させることで解決した。
学習用のイラストをアップロードすると、約2時間程度でAIイラストメーカーが完成する。最小学習枚数は15枚だが、枚数が多いほど精度は向上する。正面を向いている、ヘルメットなどの被り物をしていないイラストも学習に最適とする。
β版では、2つのイラストメーカーを無料で提供しており、1つあたり30枚のイラストが生成できる。2つのAIを用意しているのは、例えば「昔の絵柄と今の絵柄が違うので分けて学習させたい」などの要望に応えるためという。
同社によると、著作者人格権は行使せず、生成されたイラストの権利はアップロードしたクリエイターに属する。また、イラストレーター本人ではない人物による不正利用対策として、β版では生成された画像全てに透かしが入る仕様となっている。今後は、β版の反響をみながら、正式版提供までに本人確認など何かしらの不正対策を検討する予定としている。
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