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Friday, October 15, 2021

京大霊長類研が解体へ…「ヒトとは何か」解明目指し、国内外の研究をリード - 読売新聞

 研究資金の不正支出が発覚した京都大霊長類研究所(愛知県犬山市)について、京大が来年度からの組織再編を検討していることがわかった。研究機能は当面維持するが、将来的に解体し、半世紀以上の歴史を持つ「霊長類研究所」の名称もなくなる。10月中に正式決定する。

 関係者によると、組織再編では、専門分野の中核的な研究拠点である「 附置ふち 研究所」の位置付けから外す。その上で、現在の研究員は新たに発足させる研究センターのほか、野生動物研究センターなど既存の機関に移し、これまでの研究を続けるが、研究規模や研究費は今後縮小する方針だ。

 霊長研を巡っては、京大が昨年6月、チンパンジー飼育施設の整備で約5億円の不正支出が発覚したと発表。会計検査院は同年11月、京大の調査分を含めて約11億円の不適切な支出があったと指摘していた。

 これを受け、京大は今年3月、国内外の研究者が利用する研究拠点として、文部科学省が認定する「共同利用・共同研究拠点」の更新申請を見送るなど、霊長研の組織の見直しを進めてきた。

 霊長研は、1967年に発足。「ヒトとは何か」の解明を目指し、国内外の霊長類研究をリードしてきた。年報によると2019年度末時点で約150人の研究者らが所属し、約1100頭のサル類を飼育している。

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