
京五輪・体操あん馬の決勝が1日行われ、萱(かや)和磨が銅メダルを獲得した。
あん馬の演技を終えた萱が万感の表情で右腕を突き上げた。予選よりDスコアを0・2上げて挑んだ決勝。高難度のブスナリをゆっくり回し、丁寧な演技で14・900点。3位。日本勢17年ぶりとなる種目別あん馬のメダルを獲得した。
「実力としてはメダルを狙えるかどうかだったけど、諦めなければ絶対に何かが起きると信じていた。今日は自分をほめたい」
大会前、24歳は力強く宣言していた。「才能のある人に努力で勝てると思いますよ。僕が証明します」。決して器用なタイプではない。新しい技を身に付けるのに時間がかかる。体育館の外でも携帯端末に入れた演技の動画をチェックしており、端末の容量は、もういっぱいだ。
本番で失敗しない要因の一つは、豊富で緻密な練習。もう一つが決断力だ。所属の斎藤良宏コーチは「かなり回数をかけて練習した技は使いたいじゃないですか。でも和磨は(水準に達していなかったら)パッと切れる」とうなる。
萱は2015年世界選手権でもあん馬の銅メダルを獲得している。当時はこの種目が得意な若手といった立ち位置だったが、今回は日本の中心的なオールラウンダーになっての表彰台。成長の証しと言えるだろう。
Dスコアも、Eスコアもトップではなかった。それでも強豪選手が落下する中、足首の角度など細かい修正を重ねたミスのない演技で結果をつかんだ。「僕はまだまだ満足したくないし、やっぱり金メダルを取りたい。今すぐにでも練習したい」。強さが際立つ試合だった。(宝田将志)
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