
働くことへの悩みや迷いを抱える人たちに特集 「働きざかりの君たちへ」。300億円規模のファンドを運用し、数々の起業家を成功に導いてきたベンチャーキャピタリストの佐俣アンリさんは、初の著書『僕は君の「熱」に投資しよう』(ダイヤモンド社)で、自身や起業家たちの挑戦の日々を振り返りながら、生きる道に迷う若い世代に熱いエールを送っています。「言語化されていない熱を持った人を何とかしてあげたい」と説く、佐俣さんの仕事論を聞きました。
やりたいことを言語化できない人が好き
――『僕は君の「熱」に投資しよう』は、読者を奮い立たせる情熱的な言葉が並ぶ一冊です。この本を書いた経緯を教えてください。 最初は本を出す気はありませんでした。本を書くと「あいつ、上がったな」というか、挑戦を終えて一区切りついたようなイメージがあったんです。そんな僕が書こうと思ったのは、編集者の柿内芳文さんとの出会いがきっかけ。『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)や、『漫画 君たちはどう生きるか』(マガジンハウス)を手がけた編集者です。 ベンチャーキャピタリストと編集者は似たところがあると思っています。どちらも才能を見つけてきて、どの角度から伝えればその著者や起業家が世の中に受けるかを考えていく、黒子的な美学がある仕事。柿内さんは編集者の中ではトップクラスの技術を持った人ですし、「この人と会っていれば自分の仕事にも生きるだろう。本を書くのは一緒に仕事しながら勉強する口実にすればいいや」と思ったことがきっかけです。 ――柿内さんという人に惚れ込んで、本を出すことを決めたのですね。 そうですね。柿内さんと仕事をして印象的だったのは、毎回、今週見た映画とか、B級グルメのことを一方的に話すことです。そうして2、3時間ぶっ続けで話すのを何十回と繰り返す中で、その場で僕から出てきた特に熱いワードを拾って本が作られています。 だからきっと自分は本で書いているほどは挑発的な人間ではないです(笑)。こんなテンションで生活してたら2年ぐらいしか生きられないですよ。もちろん、書いていることは全部僕の考えではあるんですけどね。 ――本はどんな読者に向けて書いたのでしょう? いちばん届けたいのは、何かをやりたい気持ちがあってエネルギーに満ちているけど、吐き出す先が見つからない高校生や大学生。やりたいことがあるけど、それをうまく言語化できなくてモゴモゴしている人が好きなんです。 「環境NPO作ってます!」とか、すでにやりたいことが見つかっている人は、自分の責任で精一杯頑張ればいい。でも、見つけたいと思っているのにうまく見つけられていない人、どうすればいいかわからなくて、だからこそ熱を帯びている人に「それでいいから、今の自分の状況を認識して、いつか何かにぶつけるために行動しよう」と伝えたい。その思いで書きました。 つい先日も、僕の本を読んで居ても立ってもいられなくなった大学生たちが、「カレー屋をやりたいんです!」と言って、名古屋から夜通し車を飛ばして会いに来ましたよ。高校生や大学生に限らず、社会人でも、40歳や50歳でも、モヤモヤと心に抱えているものがある人が読んで、背中を押されるものになればいいなと思っていますね。
からの記事と詳細 ( 何かやりたい、でも見つからない。その「熱」は投資に値する ベンチャーキャピタリスト・佐俣アンリさん「言語化されていない熱を持った人を何とかしてあげたい」(好書好日) - Yahoo!ニュース )
https://ift.tt/39d4A7w
No comments:
Post a Comment