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Wednesday, February 19, 2020

投資信託におけるリスクとは何か?正しく理解しよう - ZUU online

投資信託にリスクがあることは知っていたとしても、「リスクとは何か」「どんなリスクがあるか」と問われるとピンとこない人も多いだろう。また、投資におけるリスクについて誤解しているケースもあるかもしれない。

今回は、投資におけるリスクとは、どのような意味なのかを解説したうえで、投資信託を購入する際のさまざまなリスクを紹介する。また、それらのリスクを抑えるための具体的手法についても取り上げる。こうしたリスクに対する理解が深まれば、投資信託選びにおいても適切な判断ができるだろう。

投資信託のリスクについて正しく理解できているか?

投資信託は、リスクのある金融商品であると、一度は聞いたことがあるだろう。確かに、すべての投資信託にはリスクがある。ただし、投資信託のリスクについては誤解されているケースもある。

・投資信託のリスクは元本割れだけを指していない

例えば、金融機関で投資信託を購入する際には、預金とは異なり元本割れの可能性があると説明されるはずだ。しかし、この元本割れが投資信託のリスクのすべてかというと、そうではない。

元本割れの可能性があることは、投資信託にリスクがあることを示している。しかし、投資信託のリスクとは、元本割れだけを指しているのではなく、価値(基準価額)が変動することを意味するものだ。さらに、投資信託のリスクにはさまざまな種類がある

・投資信託=ローリスクではない

また、「投資信託=ローリスク」ではない。一般的に、投資信託は株式よりも、リスクが低いと言われることが多い。ただし、投資信託は種類も数も豊富だ。ローリスクのものからハイリスクのものまでさまざまな商品がある。そのため、種類によっては株式よりもリスクが高い投資信託も存在する。

・投資信託のリスクを過度に恐れる必要はない

もし、投資におけるリスクについて、「リスク=危険」という解釈をしているならば、誤りだ。

世間一般では、「リスク」という言葉を「危険なこと」「避けるべきこと」という意味で用いる場合が多い。しかし、金融商品におけるリスクを正しく理解しておけば、「投資信託にリスクがあるから」といって、恐れる必要はない。

投資におけるリスクを正しく理解する

投資におけるリスクを正しく理解するためには、リスクとリターンの関係を把握しておくことが重要だ。

・投資におけるリスクとは

投資の世界でのリスクは「結果が不確実であること」を意味しており、「リターン(運用で得られる収益)の振れ幅」を指す。

例えば、株式は日々の価格が比較的激しく動くため、リスクが大きい(ハイリターン)金融商品と表現される。一方、定期預金などは価格の変動がなく、ほぼ確実に最初に取り決めた利息を受け取ることができる。このような金融商品はリスクが小さい(ローリターン)と表現される。

・リスクとリターンとの関係

リスクとリターン(収益)は表裏一体の関係にある。「リスクが大きい金融商品ほどリターンが大きい(ハイリスク・ハイリターン)」、「リスクが小さい金融商品ほどリターンが小さい(ローリスク・ローリターン)」という関係だ。

したがって、「ローリスク・ハイリターン」といった聞こえの良い金融商品は存在しない。高いリターンを期待するのであれば、リスクが高くなる。一方、リスクを低く抑えようとすれば、リターンが低下することになる。

・投資する運用商品によってリスクは異なる

リスクは運用する金融商品によって大きく変わってくる。一般的に、投資信託のリスクは預貯金や債券よりも高く、株式よりも低いと言われる。

ただし、投資対象はさまざまで、リスクやリターンの大きさは異なってくる。そのため、非常にリスクが低いものから高いものまで、さまざまな種類の投資信託が存在する。リスクとリターンのバランスを考え、自身に合った投資信託を選ぶことが大切だ。

投資信託にあるリスクの種類

投資信託はさまざまなリスク要因により、価格が変動するものだ。代表的なリスクを紹介する。

・価格変動リスク

「価格変動リスク」は、組み入れている株式や債券の価格変動によって、投資信託の価値が上下することを指している。株価は市場における需給によって価格が日々変動する。債券であっても途中で売却する場合、価格は市場価値(時価)によって変動する。投資信託はこれらの価格変動の影響を受ける。

・信用(デフォルト)リスク

「信用リスク」は、債券などを発行する国や企業が財政難や経営不振などの理由により、元本の払い戻しや、利子の支払いが滞る可能性のことをいう。「デフォルトリスク」、「債務不履行リスク」と呼ばれることもある。また、投資先が株式であっても、投資した企業が破たんする可能性もあるため、このリスクがある。

・為替変動リスク

「為替変動リスク」とは、為替レートが変動する可能性のことを指す。外国通貨建ての資産に投資する投資信託の場合、一般的には円高になれば基準価額にマイナス、円安ならプラスの影響が出る。海外の株式や債券で運用する投資信託には、基本的に為替変動リスクがあると認識しておくべきだろう。

・カントリーリスク

海外の株式や債券で運用する投資信託の場合、「カントリーリスク」にも注意を払うべきだ。 投資対象国や地域において、政治や経済状況の変化により証券市場や為替市場に混乱が生じた場合、投資した資産の価値が変動する可能性があるからだ。

・ほかにもある投資信託のリスク

代表的な4つのリスクについて紹介したが、そのほか、金利が変動することによる「金利変動リスク」や「ファンド資産の流出によるリスク」などといったリスクも存在する。

投資信託の「投資信託説明書(交付目論見書)」などを確認すれば、それぞれの投資信託にどのようなリスクがあるのかを詳細に把握することができるだろう。

投資信託のリスクを回避するためには

投資においては、これらのリスクを小さくするための方法がある。

・リスクを抑える基本は分散投資

投資先を1つに集中させず、いくつかに分けて投資する「分散投資」でリスクを抑えることができる。

例えば、株式Aと株式Bの2つの株式に投資しているとする。仮に株式Aが大幅に下落したとしても、株式Bが上昇していれば、資産全体の価値に、株式Aの下落から受ける影響は限定的となる。

・インデックスファンドなら市場全体に分散投資できる

インデックスファンドは分散投資を実現する手段の1つだ。市場全体の動きを表す代表的な指数(インデックス)に連動した投資成果を目指す投資信託だ。インデックスファンドであれば、対象となるインデックスの構成銘柄群に広く分散投資することになり、リスクを低く抑える効果が期待できる。

例えば、日経平均株価への連動を目指すインデックスファンドであれば、東京証券取引所第一部に上場する225銘柄に分散投資できる。また、TOPIX(東証株価指数)への連動を目指すインデックスファンドであれば、2,000を超える企業に分散投資が可能だ。

また、株式だけでなく、債券やREIT(不動産投資信託)などの異なる種類のインデックスファンドに同時に投資することで、さらなる分散投資の効果を期待できる。

・とはいえ、インデックスファンドにも「リスク」がある

インデックスファンドは、指数を構成する数百銘柄に投資でき、容易に分散投資が実現できる。とはいえ、インデックスファンドであれば、大きな価格変動を完全に避けられるというわけでない。株価指数に投資するインデックスファンドであっても、リーマンショックのような金融危機に直面すれば、大幅に変動してしまうリスクがあることを覚えておきたい。

ほかにもあるリスクを抑えた投資信託

インデックスファンド以外にも、「バランスファンド」や「リスクコントロール型」といった、リスクを抑える仕組みを備えた投資信託がある。

・バランスファンド

「バランスファンド」は、株式・公社債など複数の資産(アセットクラス)を投資対象とする投資信託だ。ファンドにもよるが、株式や債券、REIT(不動産投資信託)などの値動きが異なるさまざまな種類の資産に分散投資する。また、国内だけに限らず海外にまで投資先を広げた投資信託であれば、リスクを抑える効果がさらに期待できる。

・リスクコントロール型

バランスよく複数の資産に分散投資するだけでなく、市場の状況に応じ資産配分を機動的に変更する「リスクコントロール型」のバランスファンドを選ぶという選択肢もある。

「リスクコントロール型」のファンドは、高い収益の獲得よりもリスク回避を優先し、市場環境や将来予想に基づいて、高リスク資産と低リスク資産の組入比率を機動的に変更する。例えば、株式の大幅な下落が予想される際には、株式の割合を減らし債券や現金の割合を増やすことでリスクを抑えようとする。

運用方法でリスクを抑える

リスクを抑える方法は、分散投資だけではない。投資家自身が運用方法を工夫することでリスクを抑えることもできる。

・長期保有

投資信託の「長期保有」はリスクを抑える1つの方法だ。

証券市場は、短期間でみると一時的要因で大きく変動することがあるが、長期間でみると、この変動リスクが小さくなる傾向がある。そのため、しばしば長期保有することが推奨される。また、リスクを軽減させるだけでなく、複利効果を十分に得るためにも、長期保有は有効だ。

・時間の分散

投資のタイミングを数回に分割する「時間の分散」も効果的な方法だ。いわゆる「積み立て投資」である。

一度に全額を投資するのではなく、毎月一定額を積み立てるなどの方法で購入時期を分散させることで、一度に投資するよりも購入価格を抑える効果が期待できる。近年話題となっているiDeCoやつみたてNISAは、この時間の分散を活用できる税制優遇制度だ。

投資信託と上手に付き合うために

現在、数多くの投資信託が販売されており、種類も豊富で、リスクの大きさもさまざまだ。リスクの正しい理解に基づいて、きちんと投資信託の中身を精査すれば、その良しあしが分かってくるはずだ。投資信託のリスクとリターンのバランスを考え、自身に合った投資信託を選んでいくことが重要となる。

また、リスクを抑えるために、分散投資でリスクを抑えたファンドを選んだり、長期保有や時間分散を活用したりすることも考えるべきだろう。これまで解説してきたように投資信託のリスクを過度に恐れる必要はない。正しい知識のもと、リスクと上手に付き合っていくといいだろう。

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