国の研究チーム代表として新型コロナウイルスによる肺炎の診断、治療法の研究に当たる愛知医科大(愛知県長久手市)の森島恒雄客員教授(71)が本紙の取材に応じ、最短20〜30分で感染を判断できる簡易な遺伝子検査キットが「数週間で完成する」との見通しを示した。精度の検証はこれからだが、厚生労働省も早期の実用化に向けた支援を示しているという。一般の病院や空港にある機器を使って低コストで確認でき、検査態勢の強化につながることが期待される。
森島客員教授は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の研究班主任。元々、東京五輪を見据え、新型インフルエンザや中東呼吸器症候群(MERS)の国内侵入に備えた対策を研究していた。簡易キットもMERS用に国内企業と開発を進めていたもので、海外での臨床試験に向け準備中だった。MERSの実験では従来の検査とほぼ同水準の検知結果を示したといい、同じコロナウイルスによる感染症のCOVID19にも応用できる見込みという。
現在行われている遺伝子検査は大がかりな専用装置が必要で、結果判明に約6時間かかる。感染初期はウイルスの量が少なく正確に検査できない場合もあり、帰国者の中には陰性とされながら2度目の検査で陽性になった人も。簡易キットでも同様の課題は残り、いつ、どんな症状の際に検査対象とするかは専門家の会議で議論して決める方針。
森島客員教授は「重症になる可能性のある患者を早期に発見し、治療に結び付けるためにも一刻も早く検査態勢を確立したい」と話す。
(中日新聞)
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February 16, 2020 at 03:30PM
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新型肺炎簡易検査キット「数週間で完成」 愛知医大客員教授 - 中日新聞
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