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Wednesday, February 19, 2020

球児のために:スポーツの価値とは何か 元ロッテ・荻野さんが仲間のヤジで気づいたこと 第92回選抜高校野球 - 毎日新聞 - 毎日新聞

スポーツマンシップの大切さを説く元プロ野球選手の荻野忠寛さん=東京都内で2020年1月27日午後8時34分、荻野公一撮影

 「サード下手くそだから打ってやれ!」。ベンチからヤジが飛ぶ。勝つことでしか評価されず、負けはチームの存続を危うくする。「ここには『スポーツマンシップ』がない」。野球界にどっぷりつかりながら抱いていた違和感の正体が、はっきりした。

 プロ野球・千葉ロッテマリーンズの元投手、荻野忠寛さん(37)=東京都=は退団後、2015年に古巣の名門・日立製作所(茨城県)に復帰した時のことを鮮明に覚えている。「相手を蹴落として勝ってやろう」という風潮への拒否感は、抑えきれなかった。16年に同社を退社。「スポーツに携わる人の人格を高め、その価値を上げたい」と、高校生や大学生への講演や野球教室などで真のスポーツマンシップの意味を伝えてきた。

 桜美林高(東京)で甲子園出場経験はないが、神奈川大では明治神宮大会準優勝の原動力となった。日立製作所でも活躍し、ドラフト4位で07年にプロ入りし、中継ぎや抑えとして起用された。15年に日立製作所に戻り、若手をサポートする中で視野が広がり、目が覚めた。

 原点は幼少期にあった。スポーツ経験のない両親のもとで育った荻野さん。野球を始めた小学生のころ、トイレに入ると「スポーツマンの得る報酬は、努力から生まれる喜びと充実している存在の感情である」などとスポーツマンシップの趣旨を書いた紙が常に目に入った。張ったのは父だった。小さいころからたたき込まれたスポーツの本質だった。

 今年のセンバツから導入される球数制限(1週間で500球)を「指導者に与えられたラストチャンス」とし、「勝つためではなく、体を守るために多くの投手を用意すること」を提言する。「監督はプロ(扱い)で、勝たなければ首になる。雇う側の学校にも問題がある」とも指摘する。そして、スポーツの根本は「結果ではなく勝利を目指して努力する過程が意味を持ち、勝っても負けても評価されるもの」と強調する。

 自らが取り組む課題の根深さにひるむこともある。それでも「みんなで少しずつやるしかない。スポーツマンシップが浸透しない限り、問題がどんどん出てくるだけ」。野球が真に愛されるスポーツとなるため、活動の輪を広げたい一心だ。【荻野公一】

「持続可能な高校野球」その課題は

 兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で3月19日に開幕する第92回選抜高校野球大会。熱戦に期待が高まる一方、健康管理や指導方法など、野球界は多くの課題が指摘されている。持続可能な新時代の高校野球を作ろうと、課題に向き合う人々を追った。

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