東京電力福島第1原発事故の影響で避難し、福島県いわき市四倉町に大堀相馬焼「陶吉郎窯」を構えている近藤学さん(69)は29日、浪江町大堀に再建する窯元の地鎮祭を現地で行い、古里での伝統継承に向けて決意を新たにした。来年2月に完成する予定で、来年4月ごろに作陶活動を再開する。
原発事故に伴う特定復興再生拠点区域(復興拠点)に指定された国の伝統工芸品「大堀相馬焼」の窯元の避難指示が3月に解除されたのを受け、かつてと同じ場所に拠点の再建を決めた。窯を備えた工房と、焼き物を販売する店舗を設ける。8月上旬にも着工する。
近藤家は江戸時代から代々続いている窯元。東日本大震災と原発事故発生から約2カ月後、学さんは長男賢さん(42)と共に、いわき市江畑町に仮工房を構えた。2018年に四倉町に登り窯を作り、活動を続けている。工房の再建後も当面はいわき市と浪江町を行き来しながら、活動するという。
地鎮祭では、学さんと賢さんがくわ入れし、玉串をささげて工事の安全を願った。学さんは「新たな挑戦の第一歩になった。震災前と環境は大きく変わったが、強い覚悟を持って大堀相馬焼の伝統をつないでいきたい」と言葉に力を込めた。
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