「日本外来小児科学会リーフレット検討会」の先生方から、子育てに向き合っているお母さん・お父さんへの情報をお届けしている連載です。今回は、埼玉県・あかちゃんとこどものクリニック院長の田中秀朋先生です。日常診療の中で感じていることを、思いつくままに書きつづってくださいました。吉田兼好、福沢諭吉、JR東海(?)さながらにつぶやいています。
小児科外来の“あるある”
つれづれなるままに、診療の後、キーボードに向かひて、心に移り行くあれやこれやを、書き進めるうちに、旅に出かけたくなりました。 0歳児や1歳児が診察室に入ってわんわん泣くことがあります。毎日何人かはそんな調子です。ときどき「あれ、おかしいな?」と思います。子どもはギャン泣き、父親が黙ってスマホの画面をその子に見せています。「大丈夫、怖くないよ」などと声をかけていれば、違和感を覚えないのですが、無言です。 「ほれほれ」と意味のない言葉をかけていることも。そのような保護者の場合、「はい、背中から見ますからそのまま抱っこしていてください」と言っても、くるりと私のほうに子どもの顔を向けてしまいます。(私の話を聞いてないな…)子どもは余計に泣きます(だって、こんなおじちゃんの顔、見たくないもん)
どんな声かけしてますか?
赤ちゃんが泣いたときは、抱っこしたり、おむつを替えたり、授乳したりするとたいてい落ち着きます。1、2歳の子どもが泣いたときは、どうしていますか?「どこか痛いの?」と聞いたり、「怖くないよ。大丈夫だよ」と声をかけたり、歌を歌ってみたり、変な顔をして見せたり…。ちょっと対応が変わりましたね。赤ちゃんの時は、空腹、排せつ、眠気など、不快な感覚で泣いていましたが、大きくなるにつれ、ママの顔が見たい、抱っこしてほしい、○○に触りたい、など、自我の欲求が増えてきます。私たちは子どもの成長や発達を見ながら無意識に態度を変化させています。
“いたずら”のすすめ
1歳や2歳の子どもって、暇なとき、つまらないとき、何をしていますか? あくびをしたり、指しゃぶりをしたり、「何かおもしろいことないかなあ」とキョロキョロしたり、歩けるようになるとウロチョロしたり。扉やふたがあれば、開けて、中に何か入っていれば出してしまう。皆さんを困らせる“いたずら”です。大人にとっては迷惑な“いたずら”も、子どもにとっては大切な社会勉強です。 自分のまわり、家の中には何があるのか、大げさに言えば、世界はどんなところなのか? と真剣な顔で、時には満面の笑みを浮かべて“いたずら”を続けます。キョロキョロと目で見て、おもしろそうなものに目をつけて、近づく、触る、時にはたたいたり、なめたりもします。食べ物かな、と思うとにおいをかいだり、かじってみたり、五感を使って身のまわりのものを調べます。
からの記事と詳細 ( 「つまらないなぁ、何かおもしろいものないかなぁ」 ~赤ちゃんには暇な時間をプレゼントしよう~【小児科医】(たまひよONLINE) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
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