想定を大幅に超える5.4グラムもの小惑星リュウグウの試料を持ち帰ったことが分かった探査機「はやぶさ2」。そのカプセルからは、世界で初めて地球圏(地球と月)以外の天体の気体(ガス)が採集された。昔話の浦島太郎は竜宮から持ち帰った玉手箱から立ち上った煙で年を取ってしまったが、はやぶさ2の「玉手箱」から取り出した気体は、どんなことを明らかにしてくれるのだろうか。【永山悦子/オピニオングループ】
2020年12月6日未明、オーストラリア南部の砂漠に着地したはやぶさ2のカプセルは、現地に設営された施設へすぐに持ち込まれた。そこでの最初の作業が、カプセルを分解し、リュウグウの物質が入っているとみられる容器の中に気体が入っているかを確認することだった。
はやぶさ2は14年に打ち上げられた後、宇宙空間をカプセル内の容器のふたが開いた状態で飛行しており、カプセル内は真空になっていた。そして、19年にリュウグウへ着陸した後に容器のふたがしっかり閉められた。もしふたが閉まった状態が保たれていて、中に気体があれば、それは「リュウグウ由来の気体」と考えられる。
プロジェクトチームは、カプセル帰還翌日の7日に気体の採集に成功。ふたも密閉されていたため、地球の大気が入り込んだものではなく、リュウグウの物質から出た気体である可能性が高まった。
物質から出続けている気体
さらに、8日に日本へ運んだ後も、まだ容器の中から気体が確認された。前日にすべて抜き取ったはずだったのにま…
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科学&テクノロジー
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