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Monday, July 27, 2020

播磨臨海道、完成いつ? 専門家「最短10年」、県「全線は30年先」 - 神戸新聞

 播磨灘沿岸部の東西約50キロを結ぶ「播磨臨海地域道路」(神戸市西区-兵庫県太子町)で、優先整備区間とされる約36キロのルート帯が「内陸・加古川ルート」に決まった。今後、環境影響評価(アセスメント)の手続きと並行して都市計画決定の準備が進められるが、肝心の開通時期は「未定」。地元からは「生きているうちに完成するのか」との声も漏れる。播磨政財界の悲願はいつ実現するのか。専門家の予測を聞いた。(前川茂之)

 道路が整備されるまでには複数の手続きがあり、播磨臨海地域道路は現在、優先整備区間とされている第二神明道路-姫路市広畑区の「計画段階評価」が終わった段階=表「道路事業の主な流れ」。

 国土交通省近畿地方整備局は完成時期が見通せない理由を「まだ事業化どころか、詳細設計も決まっていない。いい加減な予測はできない」と強調する。加えて、内陸・加古川ルートは検討された4案の中で最も費用が安価とはいえ、約5900億円に上る。

 兵庫県は優先区間36キロのうち、渋滞緩和の効果が高い第二神明や明姫幹線、飾磨バイパスなどとの接続部分3カ所の整備目標を「2038年まで」と設定。全線開通の目標は「50年までに」とする。

 こうした前提で、道路行政に詳しい3人の有識者に見通しを聞いた。

 京都大大学院の藤井聡教授(都市社会工学)は「アセスに4~5年、用地買収に4~5年、工事に8~10年ぐらいのイメージ。トータルだと12~20年ぐらいでは」と予測する。藤井教授は県の目標値を「妥当な線」と評価し、「難しいでしょうが、めちゃくちゃ頑張れば全線開通は40年くらいまでにできるのでは」。

 神戸大の正司健一名誉教授(交通政策)は現段階を「5合目くらい」とし、「全てが順調に進めば、優先整備区間はあと10年ぐらいでできるかも」と見通す。だが「用地買収の手続きが鍵になる」とも指摘する。

 山手幹線(神戸市長田区-尼崎市)は住民の激しい反対があり、都市計画決定から全線開通まで64年かかった。「道路整備は総論賛成、各論反対になりやすい。買収のめどが立たなければ、世代交代を待つしかない」と語る。

 神戸大大学院の小池淳司教授(土木計画学)は「用地買収にはそれほど時間はかからない」との立場。「今回の国のルート帯選定も立ち退きなどが極力少なくなるように配慮されている」とみるためだ。

 小池教授は新型コロナウイルスの感染拡大が道路行政に及ぼす影響も指摘。「東京一極集中の問題点が一層浮き彫りになり、地方への公共投資が加速することが想定される。早期整備が実現できるかは地元の理解や機運づくりが大きなウエートを占める」と話す。

【播磨臨海地域道路】神戸市西区と兵庫県太子町の約50キロを結ぶ一般国道。2016年、第二神明道路-姫路市広畑区が「当面、都市計画・環境影響評価を進める区間」に設定された。片側2車線の自動車専用道路とし、播但連絡道路とも接続する。周辺の渋滞緩和のため、第二神明の明石西インターチェンジには直接つながない。

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July 27, 2020 at 10:24PM
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